判例タイムズ16号と過失割合

MENU
判例タイムズ16号と過失割合

判例タイムズ16号とは

保険会社が過失割合を提示してくる際に、論拠として採用することが多いとされるのが、判例タイムズ16号です。

 

この本は、車両と歩行者の事故、車両同士の事故といったように事故を大きく区分し、さらに信号機のある交差点での右折車と直進車、交差点での出会いがしらの事故などいろいろな事故のパターンを基準化しています。

過失割合の修正

それぞれのパターンでは基本割合が定められていますが、全ての事故には、みな異なる事情が存在します。
実務上は、ケースごとに事情を考慮して過失割合が修正されます。

加害者側への過失の加算

加害者側に基準の過失割合よりも過失が加算される場合があります。
事故が商店街や住宅街で起きた場合、被害者が児童や高齢者であった場合などです。
またわき見運転や酒気帯び運転は著しい過失と認定され、さらに居眠り運転や無免許運転は重過失とみなされます。

被害者側への過失の加算

上記とは反対に、被害者側に過失が加算されるケースは以下のようなときです。
事故の際に被害者が幹線道路を歩いていた、被害者が横断禁止場所を横断していた、などです。
また、治療の時に医師の指示を従わず状態が悪化してしまった場合も該当します。

修正要素

加害者側、被害者側の過失がその代表的な例ですが、過失割合の値を修正する事項を「修正要素」といいます。
判例タイムズの事故パターンには、基本割合とともに修正要素が併記されていますので、各事故の事情に応じて修正を行います。

 

代表的な修正要素としては、

  • 「夜間」(日没から日の出までの時間は人の存在は目立ちにくく、 車はヘッドライトで目立ちやすいため、歩行者や自転車の過失が5%加算されることがある)、
  • 「幹線道路」(道幅が広く車の交通が頻繁な道路では歩行者はいっそうの注意義務が要求されるため、 歩行者や自転車の過失が5%加算されることがある)、
  • 「車の著しい過失」(運転中の携帯電話での通話や時速15km〜30km程度の速度違反、酒気帯び運転などの場合、過失が10%程度加算されることがある)

などがあります。